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おうち教育で子ども2人医学部合格

日本vsイギリス 子供たちの勉強方法の違いと優秀さの真実 前編

 

 

こんにちは、長年住んでいたイギリスで幼稚園から大学まで子育てをしてきました、ともきりママと申します。

その経験から子育てや教育、英語に関してブログを書いています。よろしくお願いいたします。

 

子育てにおいて、子供の教育は非常に重要だと思います。子供が将来、社会の一員となり、幸せに生活していくためには、教育は大事なファクターです。世界中の国々の中で子供たちの勉強方法は様々です。

日本では小学生の時から塾に通うことは珍しくなく、中学生以上になれば塾に通うことは一般的になり、そのため日本の子供たちは多くの時間を学習に費やしています。一方、私が長年住んでいたイギリスには、そもそも塾というものがほとんど存在しないため、子供たちは日本の子供ほど学習に時間を費やしていません。このように両国では、子供の学習方法や学習時間に大きな違いがあります。

しかし、実際には、どちらのほうが学習効果が高いのでしょうか。また、両国の子供たちの優秀さにはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、日本とイギリスの子供たちの勉強方法の違いや、両国の子供たちの優秀さについて、3回に分けて書いていきます。

 

 

イギリスの教育システム】

イギリスの教育システムは日本とほぼ同じように、4段階に分けられます。

  • Nursery Education  日本の幼稚園相当 義務教育ではない
  • Primary Education 日本の小学校相当 義務教育 5歳から
  • Secondary Education 日本の中学校相当 義務教育 GCSE国家試験
  • Further Education 日本の高校相当 義務教育ではない A-Level国家試験

イギリスは日本と違って、中学や高校に入るための受験勉強というものはほとんどありません。中学も高校も希望する学校に通えることが一般的で、超エリート校のイートン校などのパブリックスクールは別格として捉えることができます。(学力だけでなく家柄なども重視されるため)

 

イギリスでは中学高校入学の受験はありませんが、中学卒業時と高校卒業時の国家試験があります。

中学卒業時の国家試験GCSEは受験する子供の選択によって科目数に違いはありますが、大学進学を希望する子供は10科目前後が必要になります。

例えば、私の子供の例を挙げますと、国語(英語)、外国語(フランス語)、数学、統計学、化学、物理、生物、歴史、地理、IT、ビジネスなどでした。他にも教科として、アート、天文学、古典、栄養学、経済学、デザイン、ドラマ、ダンス、体育、宗教学、など多岐に渡る選択肢があります。子供たちは、必須教科(国語や数学など)以外の科目は、自分の希望する将来の職業に役立つものを選びます。

この中学卒業時の国家試験GCSEの結果は、イギリス人にとって一生ついて回ります。例えば、中学卒業後の就職、大学受験の時、大学院に進む時、就職やインターンをする時など、試験結果を求められるシーンは多々あります。

 

そして、高校卒業時の国家試験A-Levelも同様に、重要な試験です。イギリスの高校は2年制で、1年目にすでにAS-Levelという国家試験があり、その結果(成績)は2年目のA-Levelと同じくらい重要です。ですから、GCSEが終わってホッとする間もなく、子供たちは翌年のAS試験に向けて勉強します。

ASとA-Levelの試験では、子供たちは自分の希望する大学の学部に合わせて、3から5科目を選びます。例えば、医学部の場合、一般的に、化学と生物は必須であり、次に数学や物理も必須の大学は多いです。このように、子供たちは高校に入ると、自分の選んだ科目を深く勉強するようになります。この高校2年間の学習内容は、かなり専門的であり日本の大学の1~2年生で学ぶ部分に匹敵するということも聞いたことがあります。

 

イギリスの試験の方法】

イギリスの試験は、数学などの教科以外は、記述式のものが大半です。イギリスの教育において、日本で重視されている暗記問題は無いと言っても過言ではありません。

例えば、中学卒業時の歴史の問題では、「アイルランド紛争について見解を述べよ」のように子供の知識だけでなく理解度などが問われます。マークシート方式とは違って、このような記述式(しかも長文)のため、試験結果が出るまで時間がかかります。毎年6月末に試験が行われ、8月末に結果が出ます。子供たちはドキドキしつつも夏休みをエンジョイしますが、答案チェックをする先生方は夏休みも忙しく働いています。答案チェックは、子供が通う学校の先生ではなく、他校の先生方が複数で見て採点します。

また、試験結果を受け取って、採点に納得できない場合は、再チェックの申請ができます。その時は、採点した先生方とは違う別の先生方が採点します。再チェックしてもらったからといって、点数が上がるとは限らず、再チェックの結果、点数が下がってしまう場合もあります。

 

次回に続きます。

 

ともきりママ