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おうち教育で子ども2人医学部合格

「No」と言えない日本の子供たち その原因と克服法

 

 

 

こんにちは、ともきりママです。

 

私は長年イギリスに住み、子供2人を育てました。イギリスの子供たちと比べると、日本の子供たちは「No」と言えないことが多いように感じています。今回は、日本の子供たちが「No」と言えない原因とその克服法について考えていきます。

 

1.「No」と言えない子供たち その背景とは

日本の文化として、相手を傷つけないような配慮は、重要視されています。一般的に、日本人は、相手をストレートに拒絶したり、恥をかかせたり、不愉快な思いにさせたり、などのような言動は慎んでいます。そのため、日本の子供たちは「No」という言葉を使いにくいという傾向があるように思えます。

まず、日本語において「No」すなわち「いいえ」という直接的な断りや否定の言葉を使わず、柔らかで間接的な言葉で返事をする場合が多く、相手を尊重し傷つけないことが習慣になっていると思います。

学校や社会でも、子供たちは目上の人たちに対して敬意を払うことが求められます。そのため「No」と言うことが反抗的だと捉えられる場合もあります。また、「No」と言う子供は、自己主張が強い、とか、わがまま、と捉えられてしまうこともあります。

このような背景から、日本の子供たちは「No」と言いづらいことが多く、自分の気持ちよりも相手の気持ちを優先してしまうことがあります。そのため、子供たちは自分の考えや意見を述べることを控えたり、不本意でも同調してしまったり、と自己表現をすることの難しさに直面してしまいがちです。

一方、イギリスの子供たちは、はっきりと「No」と言います。どんなに大人しそうな子でも自分が納得できない時は「No」と主張します。相手を思いやる気持ちは日本人の子供と同じくらいイギリス人の子供にもありますが、自分の気持ちははっきりと表現します。

 

2.「No」と言える子供になるために親ができること】

「No」と言える子供に育てるために、親はどのようなことをしたら良いのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。

  • 「No」と言いやすい環境づくりをする:「いいえ」と言えない空気を家族の中で作らないように気をつけます。例えば、いつも親の主張ばかり通ったり、嫌がっている子供に何かを無理強いさせたりしないように、気をつけます。例えば、ファミレスで子供がドリアを食べたいと言った時、皆と同じスパゲティにしないさい、など子供の意見に蓋をしないことです。
  • 「No」と言っても怒らない:「いいえ」「いやだ」など、子供が拒否を示した時に即座に怒らないで、なぜ「No」なのか子供に理由を聞きます。もちろん、親として受け入れられないこともあると思いますが、なぜ受け入れられないのかという説明を子供にします。親と子の話し合いの中で、子供は自分の気持ちを表現することを身に付けられます。私が知り合ったイギリス人の親たちは、明らかにわがままで「No」と言っている子供に対しても、まずはじっくり理由を聞きます。それから、その「No」が受け入れられない理由を説明します。日本人の私から見ると、まどろっこしい気がしますが、この習慣が子供に自分の意見を述べさせる練習になっていると思いました。
  • 親が先回りしない:子供は自分の感情や考えを表現することに時間がかかる場合があります。親としては結論を先回りしたいこともありますが、じっくりと子供の言うことに耳を傾けます。親が自分の意見を聞いて尊重してくれることは、子供にとっては大きな自信になります。自分に自信が持てるようになれば、自分の意見をはっきりと言えるようになります。
  • 親も「No」と言う:子供にとって親は大人のお手本です。親自身が「No」と言えなければ、子供も同じようになる可能性があります。場の空気を読む、忖度する、同調圧力など、社会生活をしていれば直面することもあると思いますが、親も自分の「No」は言えるように努力します。

 

3.「No」と言えるようになることのメリット

「No」と言えるようになることには、様々なメリットがあります。

  • 自己主張ができるようになる:自分自身をはっきりアピールできるようになり、自分の意見に自信が持てるようになります。また、自己主張ができることで、相手の主張にも耳を傾けることができるようになります。
  • コミュニケーション能力が向上する:自分の気持や考えを相手にきちんと伝えることができるため、相手の意見も尊重できます。意見交換や意見の違いも受け入れることができ、上手にコミュニケーションが取れるようになります。
  • ストレスが減る:「No」と言えないことで、嫌なことを引き受けさせられたリ、不本意な結果を受け入れざるを得なかったり、我慢させられたりする可能性があります。しかし、「No」とはっきり言えるようになることで、自分のペースを守ったり、自分に合わないことを断ったりすることができるため、ストレスを減らすことができます。
  • 自分の人生をコントロールすることができる:「No」と言えることで、自分の希望や目標をしっかりと把握でき、それに向かって自分で考えて行動することができます。親が子供に理想を押し付けても、子供は自分で自分の選んだ道を歩いて行けるようになります。

 

まとめ

協調性が重んじられる日本では、自分だけ「No」と言うことに躊躇する場面は多いと思います。また、誰かに誘われて「No」とストレートに断ることができず受け入れてしまうこともあるかと思います。しかし、自分の意見や気持ちを優先して「No」と言うことは、子供にとって大切な学びだと思います。なぜなら、「No」と言える子供は、自分自身の意見を主張することができ、自分らしい生き方を見つけることが容易になるからです。

親は日々忙しい子育ての中で、子供の主張や考えをスルーしてしまうこともあると思います。けれども、「No」と言えるスキルは日々の暮らしの中で養われていくものなので、親の対応の仕方は大切だと思います。「No」と言えることは、すなわち、自分自身を守ることです。子供たちには身に付けてほしいと思います。

 

ともきりママ