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おうち教育で子ども2人医学部合格

日本vsイギリス 子供たちの勉強方法の違いと優秀さの真実 後編

 

 

 

 

こんにちは、ともきりママです。

 

前回からの続きです。

 

日本とイギリスの子供たちの優秀さの比較】

 

日本もイギリスも、ともに教育国家です。それぞれの教育システムには違いがありますが、世界的に見ても高い水準の教育が受けられる国です。この両国の子供たちの優秀さについて以下の3つのポイントから比較してみたいと思います。

 

  1. PISA調査における日本とイギリスの成績比較
  2. 塾文化の有無による影響
  3. 日本とイギリスの大学レベル

 

【1.PISA調査における日本とイギリスの成績比較】

 

PISA(Programme International Student Assessment)は、OECD(経済開発協力機構)が主催する15歳の生徒を対象とした3年に1度行われる国際学習到達度調査です。数学、

科学、読解が試験科目です。2018年の結果によると、日本は、数学6位、科学6位、読解15位、イギリスは、数学17位、科学15位、読解は日本と同点15位、となっており、日本の15歳の子供たちはイギリスの15歳の子供たちよりも高い学力であることがわかります。

また、それぞれの試験科目で上位を占めるのは、中国、シンガポール、台湾、マカオ、韓国、香港などアジアの国々です。それは何故でしょうか。

これは、香港人や韓国人のママ友と話していた時に聞いたことですが、アジアの教育システムは、繰り返し学習することで基礎をガッチリ固めるという日本と同じアプローチがあるようです。また、一般的に、教育に熱心な親が多く、子供は家庭でもきっちりと勉強をしています。イギリス人のママ友に教育の話をすると、「あなたはやっぱりアジアンペアレントなのね~」と揶揄されることが時々ありました。「アジアンペアレント」という言葉はイギリスでは教育ママ(パパ)という皮肉のワードです。

 

一方、イギリスの教育システムでは、子供たちが自己表現することが重視されており、基礎学習をガッチリ固めるというよりは、子供の個性に合わせた勉強に重点が置かれている印象を受けました。これが苦手でも、こっちは得意、ならば得意なものをやりましょう、というような雰囲気を私の子供が通っていたイギリスの学校からは感じていました。

 

【2.塾文化の有無による影響】

イギリスには塾はありません。塾というもの自体を知らないイギリス人にとって、日本人の子供たちは学校の後に塾に通っているよ、と言うと、「なんで昼と夜と2つの学校に通うの?」と驚かれます。説明してもピンとこない様子で「ふうん、そうなんだ」」で話は終わります。

日本でこれほどまで塾通いが一般化されてきたのは、やはり受験勉強の大変さにあると思います。また、塾に通う子供が増えてきて、塾に通わないと不安という親の心配もあると思います。学校教育だけで完結できない受験勉強という図式も海外からだと不思議に映りますし、学校教育のレベルが受験対策のレベルに到達していないのか、という印象も受けてしまいます。しかしながら、外部からあーだーこーだ言っても、受験する子供たちには必要な存在である塾は、日本の教育の一環を担っていると思います。

一方、イギリスの学校では、放課後に補習の授業が追加されることがあります。授業についていけない子供や成績不振の子供が対象で行われます。私の子供が通っていた学校では、放課後に2時間のホームワーククラスという希望者参加型の教室がありました。そこでは、先生が一人教室の前に座って、子供たちはその日に出された宿題(ホームワーク)をします。わからない部分は、先生に聞いて教えてもらえます。このように、イギリスの学校では、授業時間外のフォローが行われていて、子供たちが脱落しないような対策を取っています。

 

3.日本とイギリスの大学のレベル】

 

イギリスには、世界大学ランキング1位のオックスフォード大学や5位のケンブリッジ大学をはじめ数々の名門大学が存在し、世界的にも高い評価を得ています。これらの大学は研究分野において高い水準の教育を提供しており、世界中から優秀な研究者や学生が集まっています。

日本の大学も高い水準の教育を提供していますが、世界大学ランキングでは東京大学が35位とトップではありません。それは、日本の大学はイギリスの大学と比べると研究面での評価がまだまだ低いと言われています。これは、研究費の不足や人材確保の難しさ、など様々な原因があるようです。

日本とイギリスの大学を比較すると、一般的にはイギリスの大学では学生がより自由に研究に取り組めて専門性を高めることができます。一方、日本の大学では教養課程で幅広く学び、専門的な勉強の時間が限られています。(イギリスでは既に高校の時点で専門科目だけ選択して勉強する)日本の学生が幅広い知識を持つことは、就活などで重要なファクターになることを考えると、日本の大学生に必要な教育だと思います。

 

 

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まとめ

日本とイギリスの子供たちの勉強方法は違います。最終的にどちらが優れた教育システムを持っているかは、単純な比較で決めることはできません。それぞれの国の教育システムに合わせて勉強していくことは大事なことです。イギリスでは高校から専門性を高めていきますが、専門以外の科目は中学レベルで終わってしまいます。日本は高校でも多くの科目を勉強し幅広い知識を身に付けることができます。どちらも、メリットあり、デメリットありです。

この記事のイギリスの勉強方法の中で、もし参考になる点があれば、お子さんの教育に取り入れてみてオリジナルのハイブリッドな勉強方法を作ってみてください。例えば、小学生の毎日の読書習慣はおすすめの学習方法だと思います。

 

 

ともきりママ